「イモータル·レガシー 不滅の禍」のストーリーは中国に伝わる神話にインスピレーションを受けて制作された。その神話とは、はるか昔、年の暮れに現れて災いをもたらす「夕」という名の悪獣がおり、それを見かねた「年」という名前の神人が、夕は赤色のものと大きな音を怖がるということを民に伝えたというものである。年の暮れになると爆竹や花火を放ち平安を祈るという中国の風習は、その神話が元になって生まれたと言われている。
語り継がれていく神話は、脚色や誇張が加わることでその輪郭を大きくしていくが、本作ではその神話の余分な輪郭を削ぎ落とし、神話の本質に注目して創作を行なった。
「イモータル·レガシー 不滅の禍」のオープニングでは、主人公であるタイヤの口から、かつて彼が母親から聞いた大晦日に関する伝説が語られる。数千年前、不老不死を夢見る皇帝がおり、それを実現するため、卓越した知識を持つ謎の人物達の知恵を借り、さらには皇帝としての権力を行使し国民達に人体実験を行ったというものである。人体実験のための人材集めは決まって年末に行われ、その時期になると奇怪な出で立ちの兵士たちが若い男女をさらった。兵士の身体は大きく動きも奇怪で、身体には決まって「夕」という文字があったことから、当時の人々は「夕」の文字を見ると顔色を変えたと言われている。タイヤの母親はその人体実験をされたうちの一人で、若い姿のまま千年以上生きたという。
タイヤの母親であるウパサマと面識があり、かつ彼女と同じ人体実験を受けた過去を持つクシャナも、自身が追われることになった原因を探り、かつ失った記憶を取り戻すためにウパサマの家を訪ねた。しかしウパサマは既に謎の人物によって殺されており、証拠を探ると、全ては伝説の島に眠るとされる「双頭玉」に繋がった。母殺しの犯人を探すタイヤと、記憶を求めるクシャナは、前人未到の旅に出ることとなる。
伝説の島に眠ると言われる双頭玉を見つけることが、1つ目の任務だ。